doctor monologue

トランスポーター

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大切な凍結胚や凍結精子を保管するタンクです。絶えず液体窒素を充填して厳重に維持管理しています。治療スケジュールの多様化により、凍結胚を解凍して移植することも普通になりました。患者さんのニーズにより金沢-小松間で凍結胚や凍結精子を輸送することもありますが、現在、私は金沢たまごクリニックと小松にある永遠幸レディスクリニックを行ったり来たりしているので、今日は私が自分の車で運びました。液体窒素を入れた小さい魔法瓶で輸送するのですが、事故のないよう慎重に運転していると、映画「トランスポーター」のジェイスン・ステイサムになったような気分でした。

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Tamago Clinic

初期胚 vs 胚盤胞

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卵子は、精子と受精した後、細胞分裂を始めます。卵子と精子のお見合いから2日目には4細胞くらいの初期胚(写真上)になり、5、6日目には70-100まで細胞が増えた胚盤胞(写真下)に発育します。体外受精で胚移植(ET)する場合、初期胚と胚盤胞のどちらで移植した方が妊娠率が高いですか?という質問がよくあります。とてもいい質問ですが、実はとても難しい質問でもあります。リスクの少ないお産を目指し多胎妊娠を避けるため、ひとつの胚だけ移植することが主流となっている今の生殖医療では、統計上、着床率の高い胚盤胞をひとつ移植することが、教科書的な答えです。ただ、初期胚から胚盤胞への培養技術が進んだ現在でも、胚盤胞にまで育たず、移植をキャンセルする場合も時々あります。移植できない時の精神的ストレスも看過できません。他県の施設で5、6回胚盤胞移植をしても妊娠できず、私の施設での初期胚移植1回目で妊娠できた症例も経験しています。本当に悩ましいと思います。


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見城亭

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昨夜、金沢たまごクリニックのリニューアルプロジェクトに協力していただいた業者さんとスタッフ総勢約40名が、見城亭で打ち上げパーティをしました。見城亭は兼六園の入り口にあり、歴史のある建物です。子供の頃、両親に連れられて兼六園へ花見に出かけたことがありましたが、この見城亭の前を通っただけで、中に入って食事をすることなど夢でした。今回生まれて初めて2階に上がらせていただきましたが、城を見るという名のとおり、窓から見える石川門は絶景です。前にも石川門の写真をUPしましたが、もう一度UPします。春の花見にもう一度訪れたいと思います。

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金沢21世紀美術館とレアンドロのプール

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金沢たまごクリニックのすぐ近くに、金沢21世紀美術館があります。金沢大学教育学部付属小中学校の跡地に建てられたものです。ガラスとRCで構成されたモダンで開放的な空間の中で、いろいろな美術の展示を楽しめます。たまにぶらりと入ってみると、結構癒されます。

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美術館の中に「レアンドロのプール」というプールがあり、水深がほとんどないのに、上から見ると全く普通のプールですが、通路を通ってプールの下に入ると、写真のようにあたかも水底から見上げた不思議な風景も体験できます。

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卵胞 follicle

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上の写真は、HMGという注射の排卵誘発剤を使って育てたたくさんの卵胞を超音波で映したものです。ひとつひとつの袋が卵胞で、中に卵子が1個ずつ入っています。成熟した卵胞は、巨峰くらいの大きさになりますが、卵子の直径は10分の1mmくらいしかなく、超音波診断装置の解像度以下のため見えません。中には、経年変化で卵子が変性して空っぽの卵胞も存在します。いろいろな理由で、あえてこのように強力な排卵誘発をおこなうこともたまにありますが、最近の体外受精では、安全第一、地球に優しく人に優しくがモットーで、clomiphene という内服薬を用いて、mild に排卵誘発をおこなうことが主流となりました。どちらの方が良好卵子が採取できるのか、いろいろな意見がありますが、決着はついていないようです。でも、safe & easy に妊娠できれば最高ですよね。

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金沢たまごクリニック
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