labo report

初期胚のグレード②

     4分割した胚の状態。卵の中に4つに分離した様子が見える。

前回、当院でのグレードのつけ方を 紹介しましたが、ここでは、実際の胚を、示してみます。

写真は、day2における、グレード1に相当するものです。実際の、培養では、2〜3割程度ぐらいの頻度で、みられます。

これぐらいの、胚を戻せれば妊娠の期待も膨らみます。但し、絶対と言うわけでは、ありません。妊娠には、胚の見た目の善し悪しだけではない、他の因子も絡んでくるので不明な部分が、多いからです。

Tamago Clinic

初期胚のグレード①

培養師は、卵ひとつひとつにグレード(通知簿)をつけています。

今回は、当院でのグレードのつけ方を紹介しましょう。

 

初期胚(採卵2,3日後)の場合、4段階で評価しています。

 指標は主に以下の3つ

①発育のスピードは順調か

②割球のサイズは揃っているか

③余分な細胞片(フラグメント)は出ていないか

 

申しぶんのない卵であれば、グレードは「 1 」となります。

ただしグレードは見た目だけを評価したものであって、卵自身がもっている

生命力を評価したものではありません。

たとえグレードが良くなかったとしても、やさしく見守ってあげてください。

Tamago Clinic

黒いもじゃもじゃ

kuromojya2.jpg


移植をされた患者さんの中には、緑の矢印ような黒い物体が
自分の受精卵にくっついていて、「何だこれは!?」 と不安に思ったことがある方もいるかもしれません。実はこれは卵子が成熟するために必要な養分を、 卵が取り込みやすいように処理する細胞です。卵の周りにはぐるっとくっついています。もちろん、卵が成熟してしまえば必要なくなるので、自然に卵からはがれていきます。私たち培養士は、卵の受精を確認するときに、この細胞をはがすのですが、中にははがれにくいものもあります。そんな時、受精が確認できるくらいはがせれば、あとは無理にはがそうとして卵にストレスを与えるより、自然にはがれてくるのを待っているほうが、卵にはやさしいと考え、そのままにしています。ですので、このくろいもじゃもじゃは悪いものではなくて、実は影の立役者なのです。あまり驚かないで、御苦労さまという気持ちで見守ってあげてください。

 

Tamago Clinic

labo report

アーカイブ

金沢たまごクリニック
TEL 076-237-3300
(完全予約制)