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移植後の余剰胚

一度の採卵で移植できる胚が複数確保できた場合、移植した後に残った胚(余剰胚)は凍結して保存しておくことができます。凍結するステージは初期胚(day2またはday3胚)と胚盤胞の2つから選択できます。

次の治療のために確実に凍結胚を残しておきたいときは、初期胚凍結をおすすめすることが多いです。胚盤胞凍結の場合、、すべての胚が胚盤胞になるわけではないので、胚盤胞まで育たずに凍結できなくなる可能性があります。しかし、胚盤胞にまで成長した胚は妊娠率が高いといわれているので、胚の生命力を見極めたいと思うときにチャレンジしてみるのもよいと思います。

基本的には初期胚のグレードをお伝えして、どちらのステージで凍結するかを移植の日に決めてもらっていますが、分割状態によっては培養士のほうで胚盤胞培養をおすすめすることもあります。

わからないこともたくさんあるかと思いますので、お気軽に培養士に相談してくださいね。

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顕微授精と卵子の成熟

顕微授精をする際、卵子が成熟しているかどうか見極めてから行います。なぜかというと「卵子の成熟とは...」の回でもお話ししましたが、成熟していない未熟卵子は、減数分裂が完了していないため精子を受け入れることができません。成熟卵子には極体という印があるので、これが確認できれば顕微授精を行います。印がなく未熟卵子の場合でも、一晩お預かりして培養することで成熟卵子になることがあります。成熟すれば顕微授精を行いますので、採卵でせっかく採れた卵子が未熟だったとしても、あきらめずに待ってあげてくださいね。

 

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卵胞の成熟と卵子の質

卵胞が成熟してきたかどうかの判断は、卵胞ホルモン(E2)の測定とエコー検査での卵胞の大きさの計測で行います。

 

1成熟卵胞あたりのE2値は200pg/mlくらいで、卵巣に確認される成熟した卵胞の数をかけた値くらいあることが目安になります。つまり、採卵できそうな卵胞が3個あったとしたら200×3=600pg/ml以上あればいいと考えます。また、卵胞は成熟してくると18~20mmほどの大きさになるので、エコー検査で大きさを測定して確認します。

 

採卵日を決めるときはE2値と卵胞の大きさを指標にします。これらをチェックすることにより卵胞が成熟してきたことは判断できるのですが、残念ながら卵胞の中に入っている卵子の質まで判断することはできません。なので、採卵をしても卵子が入っておらず空胞だったり、あまり質のよくないものが入っている場合がときどきあります。

 

育ってくる胞状卵胞の中にはすべて卵子が入っているわけではなく、こうした中身のないものやあまり質の良くないものが入っていることもあるのです。原因はもともと入っていなかった、もともと質がよくなかったということになります。

 

そのおおもとの、なぜ入っていなかったのか、なぜ質がよくなかったのかは、年齢的な問題であったり、最初からそうだったということもあるでしょう。

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胚の培養液交換

以前培養液のお話をしましたが、覚えていますか?

当院では採卵から胚盤胞培養まで3種類の培養液を使用していますが、胚の培養液交換は異なる種類の培養液にかえるときだけに行うわけではありません。同じ培養液で培養する時も、ときどき培養液を交換しています。それはなぜかというと・・・。

 

培養液には胚の成長に必要な栄養がたくさん含まれています。しかし、胚が成長していく中で、ずっと同じ培養液の中にいるとだんだんと栄養が消費されてなくなっていきますよね?ですから、ときどき新しい培養液にかえてあげることで、ちゃんと胚に栄養がいきわたるようにしています。

また、成長するということは胚も私たちと同じように生きているわけですから、栄養をとりいれた後は老廃物を排出します。このいらなくなった老廃物が胚の周りにどんどん溜まっていくと環境が悪くなり、成長の妨げになるかもしれません。そのため、この老廃物を取り除くためにも、培養液交換をしています。

このように胚は何度かの培養液交換を経ながら大きく成長していきます。私たち培養士は、胚がお母さんのお腹の中へ戻るその日まで、元気にすくすくと成長するようにお母さんの代わりとなって大切に見守っています。

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卵子と精子の成長過程の違い

出生時精巣には胎児期に作られた精祖細胞が存在します。出生後精祖細胞は体細胞分裂し、1つの精祖細胞から4つの一次精母細胞が作られます。一方出生時卵巣には胎児期に作られた卵祖細胞が体細胞分裂し、一次卵母細胞(原始卵胞)となった状態で存在します。このように出生時には精子と卵子の元はすでに違う段階で存在しています。つまり、出生後精子の元である一次精母細胞は増やすことができ、増やすたびに生まれたての細胞になりますが、卵子の元となる一次卵母細胞は増やすことができず、私たちと同じように年を重ねていきます。

さらに、思春期になり精子、卵子が作られる過程でも違いがあり、精子は1つの一次精母細胞から減数分裂によって4つ作られますが、卵子は1つの一次卵母細胞から減数分裂によって1つしか作られません。

  

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