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母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査(NIPT)とは

今回は最近テレビや新聞などでよく見かける新しい出生前遺伝学的検査とはなにかお話したいと思います。

 

この検査は母体血中に含まれる胎児由来のDNA量を求めることで、胎児の染色体の数的異常を検出する非確定的検査です。数的異常の中でも現在対象となっているものは13番、18番、21番の3つの染色体についてだけになりますので、それ以外の染色体異常については知ることができません。また従来行われている母体血清マーカーに比べ感度が高いので、陰性の場合は上記3つの染色体数的異常がある確立はかなり低くなり、陽性の場合は高くなりますが、非確定的検査ですので、陽性の場合は羊水検査などの侵襲を伴う確定検査が必要になります。現在日本では限られた施設のみでしか検査できず(当院ではできません)、また検査を受けることができる妊婦も限られています。

検査自体は母体血を少量採取するのみで簡便にできるため、とりあえず検査してみようと思うこともあるかもしれませんが、検査の結果がもたらすものはとても重大なことです。ですので、検査を受けようかなと考えた時は、結果が出たらどうするかだけではなく、本当にこの検査を受けるのかどうするのかも慎重にご夫婦で考えることが大切だと思います。

 

DNA.JPG 

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年間目標

たまごクリニックでは毎年、年間目標を立てています。2013年の年間目標は、

『部署間、患者さんとのコミュニケーション力の向上に努める』  です。

 

コミュニケーション力はいろいろな場面でとても重要とされていますが、身に付けるとなるとなかなか難しいものです。培養士はみなさんと直接お話する機会が少ないですが、お話させていただいた時には培養の結果を伝えるだけに留まらず、気持ちよく治療を受けてもらえるように、みなさんとコミュニケーションをとっていけたらいいなぁと思います。

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第10回日本生殖医療心理カウンセリング学会参加

3月3日に仙台で開かれた第10回日本生殖医療心理カウンセリング学会に参加してきました。

チーム医療の役割「絆」をテーマに、医師、看護師、胚培養士、受付そして臨床心理士からそれぞれの立場からの取り組みについてのお話を聞くことができました。

病院に限らず、会社(家族)がチームとて連携していくためには、相手の価値観を理解する事が大切です。そのために①話は最後まで聞く ②自分が余裕、ゆとりをもつ ことが大切だそうです。あたりまえの事ですが、振り返るとなかなか難しい。。。ですね。

家庭や職場で、"今よりも少し"相手の話を傾聴出来るように、心と時間に余裕とゆとりを持ちたいです。 

 

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染色体はヒトの設計図

たまごクリニックでは月に2回、スタッフが集まり定例会議を行っています。

各部署で起こった出来事、改善したいこと等を意見交換する貴重な時間です。

会議の議題は様々ですが、先日はちょっとした勉強会を開催しました。

 今回は染色体と細胞分裂について生物学の視点から皆で勉強しました。

そこで、今回のブログでは、少し染色体についてお話したいと思います。

 

ヒトの体は約60兆個もの細胞から成り立っていると言われています。

その細胞の一つ一つが46本の染色体を持っています。

46本の染色体は『ヒトの設計図を書き込んだ46冊の本』に例えることができます。

この46冊の本は、

お父さんからもらった23冊とお母さんからもらった23冊の2対で成り立っています。

23冊の内容を大まかに説明すると

『体の基本情報 1~22巻』と『別巻 性別について』といった感じです。

23冊が2対と言いましたが、

実は書き込まれている内容がまったく同じわけではありません。

家を建ててくださいとお願いしたとしても建築家が違えば設計図が違うように、

対になっている父由来の本、母由来の本にはそれぞれ個性があるのです。

(父由来の目の設計は一重の設計図、母由来の目の設計図は二重の設計図といった具合です)

  

たまごと精子は異なるふたりの人間であったものがひとつになり、

新たな生命となるための生殖細胞という特別な細胞です。

たまごと精子は減数分裂という特別な過程を経て、

それぞれ23冊の本を持ち寄って、ひとつになります。

もともと1mmの10分の1ほどの大きさの受精卵だった私たちは、

父と母からもらった46冊の設計図をもとにして、

新たな個性をもった命として生まれてくるのです。

 

 

 

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大気汚染

最近、連日のように流れる大気汚染のニュースは、とても怖いですね。石川県は、それほど騒がれてはいませんが、もう少しすると黄砂がやってくる季節にもなりますし、多少なりとも流れてきているかもしれませんね。当院の清潔区域では、外気はフィルターを通って入ってきますので安心です。ただ、院外となると、それぞれが自衛をしていくしかないのでしょうか・・・。

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